ボシャルウィットラグ　　　　No.4

アイボリーベースの象形菱形紋様

サイズ　約680×1030mm
(フリンジをのぞく)

こちらは正直に申し上げて、玄人受けする難解なラグと言えるでしょう…。なぜならば、規則性があまりないのです。

ベースのアイボリーひとつ取ってみても、アイボリーの中に薄いピンクや薄いベージュ、薄い水色、ちょっぴり黄色などがランダムに配置されているのです。

さらに、センターの一番デザインの要となる菱形紋様にカケがあるのです。あと一歩なのに。
他にも横断するジグザグ紋様があと一歩のところでストップしています。
幅にもなんだか歪みを感じまそ、フリンジまでも、またしても一部がベージュなのです。

裏面はバランスの取れた白地ベースのピンクブルーのMIX。
さらに、フリンジには他には見られない両サイド異なる縁細工がこれまた、なんともかわいらしく施されております。

もしや、これは本物の「Vintageのラグ」を模したデザインなのではないかと推測されます。

欠けた菱形、一見擦れや汚れにも見えてしまいそうなランダムで微妙な色使い、そして…規則性のなさ。
まさに使い込まれた伝統的なラグの雰囲気を表現したかったのではないのだろうか…と考えます。
海外では100年を越えたアンティークにこそ価値があるのです。

目を細めて遠目に写真を眺めて見ていたら、そんな答えに導かれました。玄人過ぎます…。

＜ボシャルウィットラグについて＞

ボシャルウィット（Boucherouite）とは、アフリカモロッコのベルベル人が織るラグ・絨毯の名称です。ベルベル語で「シャルウィット」とは「端切れ」という意味があり、洋服の端切れやリサイクルされたファブリックを手で織って作られているリサイクル絨毯です。
その為、ボシャルウィットはベルベル民族の生活スタイルと密接に関係し、リサイクルされる衣類の素材によって、ウールもあれば綿やアクリルなどの化繊も含まれます。

ベルベル民族は元々遊牧民でしたが、徐々に定住生活へと変化していき、定住化したため羊を飼う必要がなくなり、ウールの代わりに自分たちの古着を裂いて絨毯を織りはじめたのがボシャルウィットラグの始まりだそうです。
そう聞くとあまり歴史は長くはありませんが、ベルベル人の生活に密着した独特な柄や、モロッコらしい華やかな色味が何とも言えない魅力を醸し出しています。

また、一つ一つ手織りで時間をかけて作られている手仕事のため独特な柄や華やかな色味が特徴で、同じ柄、同じ色のものはなく、全てが一点もの。まさに「自分だけのラグ」。

また、一番嬉しい特徴は、裏表どちらも使用できる点。ざっくりの短めの毛足のシャギー感覚を楽しめる面と、毛足のない絨毯マット感覚で楽しめる面。と、全く違った2種類のデザインをこの一枚で堪能できます。
そのため季節に合わせて、インテリアに合わせて、裏返しながら表情の違いを一年中楽しめます。

玄関はもちろん、シングルソファの下に轢いたり、デスクの下や、ベッドサイドなど、様々なシーンでアクセントになるデザインです。

またお手入れが楽なのもこのラグの嬉しいところ。サイズも大きすぎないので、折り畳んで洗濯機で丸洗いが出来ます。
 ※ランドリーを推奨/乾燥機NG

全て手織りのため、ほころびや結び目、細かい繊維などが残っている場合があったり、製造工程で生じる傷や汚れがある場合もございます。
また多少の歪さもあるのはご了承願います。

ぜひ素朴な味わい一枚一枚を末長くお楽しみいただけると幸いです。